活用例

セミナー動画を翻訳して英語版にする:字幕か吹き替えかの判断と社内確認の流れ

セミナー動画を翻訳して英語版にするときは、まず「英語字幕を付けるか、英語音声に吹き替えるか」を決め、スライド上の文字は別途用意し、社内で確認してから公開する、という流れになります。mydubly なら60分の録画の英語字幕は60クレジット($0.06)、英語の吹き替えは3,000クレジット($3.00)で作れます。この記事では判断の基準と確認フローを具体的に説明します。

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ご注意:mydubly の操作画面は現在英語のみです。日本語音声の文字起こし、日本語への翻訳、日本語音声の生成には対応しています(ボタンの表記が英語になります)。

BtoBのセミナー動画を英語版にする意味

国内向けに開いたウェビナーの録画は、多くの企業でオンデマンド配信や営業資料として再利用されています。同じ録画を英語版にできれば、海外の代理店や販売パートナーへの製品説明、海外拠点の社員向けの情報共有、展示会で名刺交換した海外の見込み客へのフォローなどにそのまま使えます。

一から英語のセミナーを企画して登壇者を立てるのに比べると、既存の録画を翻訳するほうが準備の負担はずっと軽く済みます。一方で、国内向けに作った内容がそのまま海外で通じるとは限りません。国内の法制度や商習慣を前提にした説明、日本語のダジャレ、国内の事例だけの紹介などは、英語版で補足や削除が必要になることもあります。ローカライズ全体の考え方は動画の多言語化の記事も参考にしてください。

英語字幕と英語の吹き替え、どちらを作るか

どちらが優れているということはなく、セミナーの内容と見る人の状況で向き不向きが分かれます。判断の材料を整理しました。

費用(60分の録画)
英語字幕は60クレジット($0.06)、英語の吹き替えは3,000クレジット($3.00)
登壇者の声
字幕なら本人の声がそのまま残る。吹き替えは用意された音声に置き換わる
確認の手間
字幕は文字を読んで直せる。吹き替えは音声を通しで聞いて確認する必要がある
見る人の状況
字幕は画面を見続ける必要がある。吹き替えは画面を見ずに聞くだけでも内容がわかる

字幕が向いているのは、登壇者の顔が大きく映る対談形式のセミナーや、社長や開発責任者本人の声で語ること自体に意味があるセミナーです。専門用語が多く、海外の技術者が用語を目で確認したい内容にも向いています。

吹き替えが向いているのは、画面のほとんどがスライドや操作画面で、登壇者の顔があまり映らないセミナーです。製品のデモや操作説明のように、視聴者が画面の操作を目で追いながら説明を聞く内容では、字幕を読む必要がない吹き替えのほうが見やすいことがあります。まず字幕版を作って反応を見てから、よく見られた回だけ吹き替える、という段階的な進め方も現実的です。判断の考え方は字幕と吹き替えの比較 (英語)でも解説しています。

スライドや画面上の文字は翻訳されない

セミナー動画の英語化で見落とされがちなのが、スライドの文字です。mydubly が翻訳するのは話している音声で、スライドや画面に表示された文字は翻訳しません。英語の字幕や音声が流れていても、画面には日本語のスライドが映ったままになります。

対処法はいくつかあります。

  • 英語版のスライドを作り、動画編集ソフトで日本語のスライドが映っている部分を差し替える。スライド中心のセミナーなら、これがいちばんきれいに仕上がります。
  • 差し替えが難しい場合は、英語のスライドを PDF にして、動画と一緒にダウンロードできるようにしておく。
  • 重要な図表だけ、動画編集ソフトで英語のテロップを重ねる。
  • 今後のセミナーでは、スライドの文字をできるだけ減らし、英語版を作りやすい構成にしておく。

画面上の文字の扱いは動画内の文字を翻訳する方法 (英語)で詳しく紹介しています。

mydublyで英語版を作る手順と、できないこと

mydubly はブラウザで使うウェブアプリで、画面は英語表記です。録画ファイル(MP4、MOV など、1ファイル2時間まで)を手元に用意し、次の3段階で進めると確認がしやすくなります。

  1. 日本語の文字起こしを作る:動画用の枠「Drop a video here」に録画を入れ、「Full translation output」をオフ、「Select language」で Japanese を選んで「Transcribe video」を押します(翻訳なしでそのまま文字起こしされます)。製品名や社名がどう認識されているかを確認し、英語版の確認担当者に渡す用語リストを作ります。
  2. 英語の字幕を作る:同じく「Full translation output」をオフにして、「Select language」で English を選んで実行し、「Download subtitles」で英語の字幕ファイル(subtitles.srt)を保存します。
  3. 英語の吹き替えを作る:「Full translation output」をオンにし、「Select language」で English、「Select voice」で声を選びます。声は8種類あり、選ぶ画面で各声の短いサンプルを英語で聞けます。「Translate video」を押し、終わったら「Download translated video」で英語音声の動画(translated-video.mp4)を、必要なら「Download translated audio」で音声だけ(.m4a)を保存します。

録画ファイルはブラウザの外に出ず、取り出した音声だけが HTTPS で送られ、英語音声の動画はブラウザの中で組み立てられます。音声と結果はジョブ終了後30分以内にサーバーから削除されます。処理中はタブを開いたままにしてください。

できないことも事前に共有しておきましょう。登壇者本人の声を再現する機能はなく、用意された8種類の声のどれかになります。質疑応答で複数の人が話していても、吹き替えはすべて同じ1つの声になり、話者の区別もされません。口の動きを英語に合わせる機能もありません。字幕を映像に焼き込む機能はなく、字幕は SRT ファイルとして別に扱います。また、確認で見つかった訳の誤りを直してから吹き替え直す機能はないので、重要な箇所に誤りがあった場合は、その回は字幕版で公開するか、動画編集ソフトで該当部分の音声を差し替えるといった対応になります。ローカライズ向けの機能の全体像は動画のローカライズ (英語)のページにまとめています。

費用の計算例

60分のウェビナー1本を、日本語の文字起こしで用語を確認し、英語字幕で内容をチェックしてから英語の吹き替えも作る場合を計算してみます。

60分のウェビナーの場合

日本語の文字起こし60クレジット+英語字幕60クレジット+英語の吹き替え3,000クレジットで、合計3,120クレジット($3.12)。英語字幕だけで公開するなら、文字起こしと合わせて120クレジット($0.12)です。

吹き替えの料金は1分50クレジットで、1ファイル最低100クレジットです。新規登録時の100クレジットは文字起こしなら100分ぶんに使えますが、吹き替えに使う場合は最低料金ぶん、つまり2分以内の動画1本までです。60分のウェビナーの吹き替えには、クレジットの追加が必要です。クレジットは前払いで $1 から追加でき、月額の契約はありません。

公開前の社内確認フロー

BtoB のセミナー動画は、製品の仕様、価格、他社との比較、導入事例など、間違えると商談に影響する情報を多く含みます。自動翻訳の結果は、必ず人の目で確認してから公開しましょう。確認の担当と順番を決めておくと、毎回の作業が速くなります。

  1. マーケティング担当:英語字幕を通しで確認し、明らかな誤訳や抜けに印を付ける。
  2. 製品・技術担当:製品名、機能名、技術用語の訳が社内の英語資料と一致しているかを確認する。
  3. 英語に強い社員や海外拠点の担当:英語として不自然な表現や、海外の読み手に誤解される表現がないかを見る。
  4. 法務・広報:数値や効果の表現、他社との比較、事例企業の名前の扱いなど、公開して問題がないかを確認する。
  5. 最終確認:英語の字幕または音声を映像と一緒に通しで再生し、スライドの差し替え漏れがないかを確認する。

用語は「製品名は英語表記を固定」「部署名は英語の正式名称を使う」のように、表にまとめて共有しておくとぶれが減ります。チームでの確認の進め方は動画翻訳のレビュー体制 (英語)でも紹介しています。

英語版を公開するときの工夫

英語版の動画は、公開の仕方で見られ方が大きく変わります。

  • 英語音声を AI で生成している場合は、概要欄や動画の冒頭でそのことを明記しておくと、視聴者の誤解を防げます。
  • 英語のタイトル、説明文、サムネイルの文字も忘れずに用意します。
  • 問い合わせフォームや資料請求のリンクは、英語で対応できる窓口につなぎます。
  • 英語の吹き替えの仕組みや限界を社内に説明するときは、AI 吹き替えの仕組みの記事が役に立ちます。

よくある質問

セミナー動画は字幕と吹き替えのどちらで英語化すべきですか?

どちらにも向き不向きがあります。登壇者本人の声や表情が大切な対談形式なら字幕、スライドや操作画面が中心のデモなら吹き替えが合うことが多いです。まず字幕版を作り、反応のよかった回だけ吹き替える進め方もあります。

スライドの日本語も英語に翻訳されますか?

されません。mydubly が翻訳するのは音声だけで、スライドや画面上の文字はそのまま残ります。英語版のスライドを作って動画編集ソフトで差し替えるか、英語のスライド資料を別途配布してください。

登壇者本人の声で英語を話しているようにできますか?

できません。mydubly には話し手の声を再現する機能がなく、8種類の用意された声から選ぶ形になります。本人の声を残したい場合は、英語字幕で公開する方法が向いています。

質疑応答で複数の人が話す部分はどうなりますか?

吹き替えでは、すべての話し手が同じ1つの声になり、話者の区別もされません。質疑応答が長いセミナーは、その部分だけ字幕で見せるか、英語版では質疑応答を省く編集も検討してください。

60分のウェビナーを英語版にするといくらかかりますか?

英語字幕だけなら60クレジット($0.06)、英語の吹き替えなら3,000クレジット($3.00)です。日本語の文字起こしと英語字幕で確認してから吹き替える場合は、合計3,120クレジット($3.12)になります。

翻訳の誤りを直してから吹き替えられますか?

できません。訳文を編集してから吹き替え直す機能はありません。字幕は SRT ファイルを編集して直せますが、吹き替えの音声に重要な誤りがある場合は、その回を字幕版で公開するか、動画編集ソフトで該当部分を差し替える対応になります。

Zoomで録画したウェビナーもそのまま使えますか?

録画ファイルが MP4 などの対応形式で、1ファイル2時間以内であれば使えます。Zoom や Teams と直接連携する機能はないので、録画ファイルを手元に保存してから読み込んでください。