活用例

講義を文字起こしして復習ノートにする:専門用語の直し方と英語講義の読み方

講義の文字起こしは、オンデマンド授業や許可を得て録った講義の録画をテキストにして、復習や試験対策に使う方法です。90分の講義なら mydubly で90クレジット($0.09)で文字にでき、英語の講義は日本語に訳したテキストや字幕にもできます。この記事では、録音のマナーから専門用語の直し方、ノートへのまとめ方までを説明します。

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ご注意:mydubly の操作画面は現在英語のみです。日本語音声の文字起こし、日本語への翻訳、日本語音声の生成には対応しています(ボタンの表記が英語になります)。

講義の文字起こしが役に立つ場面

ノートを取りながら話を聞くのは、思っている以上に難しい作業です。板書を写しているあいだに先生の説明を聞き逃したり、早口の部分についていけなかったりした経験は誰にでもあるでしょう。講義を文字にしておくと、聞き逃した部分を読んで確認でき、キーワードで検索して該当する説明をすぐに探せます。

特に効果が大きいのは次のような場面です。

  • 大学の学習管理システムで配信されるオンデマンド授業を、視聴したあとに読み返したいとき。
  • ゼミや研究室の勉強会を、参加者の了承を得て録画しているとき。
  • 留学生や英語で行われる授業を受ける学生が、内容を母語と照らし合わせて理解したいとき。
  • 教員が、自分の講義の録画から配布資料や補足テキストを作りたいとき。

なお、聴覚に障害のある学生への情報保障は、大学の支援部署が手配するノートテイクや字幕が基本です。自動の文字起こしは誤りを含むので、正式な支援の代わりではなく、補助として考えてください。

録音・録画する前に確認したいマナーとルール

講義の文字起こしでいちばん大切なのは、技術より先にルールです。講義の内容は担当教員の著作物であり、教室にはほかの学生の声も入ります。

  • 対面授業を録音・録画するときは、必ず事前に担当教員の許可を取ります。シラバスや初回の授業で録音について説明があれば、それに従います。
  • 学習管理システムで配信される動画は、ダウンロードや保存が認められていない場合があります。自分が保存を認められているファイル、または教員から提供されたファイルだけを使ってください。
  • 録音や文字起こしを SNS に載せたり、受講していない人に渡したりするのは避けましょう。自分の学習のために使うのが前提です。
  • 質疑応答でほかの学生が発言した部分は、その人の個人的な内容を含むことがあります。扱いには気をつけてください。

大学によっては、障害のある学生の録音を合理的配慮として認める仕組みがあります。迷ったときは自己判断せず、教員や学生支援の窓口に相談するのが確実です。

90分の講義をテキストにする手順と、mydublyでできないこと

mydubly はブラウザで動くウェブアプリで、講義の録画ファイルを読み込んで文字にします。画面は英語ですが、操作は少ないので迷うことはあまりありません。

  1. トップページの動画用の枠「Drop a video here」に、講義の録画ファイル(MP4、MOV、WebM、MKV、M4V)をドラッグします。教員から共有された Zoom の録画などもそのまま使えます。
  2. 「Full translation output」のスイッチをオフにして、「Timestamped transcript only」のモードにします。
  3. 日本語の講義を日本語で読むなら、「Select language」で Japanese を選びます。翻訳されずにそのまま文字起こしされます。
  4. 「Transcribe video」を押し、終わるまでタブを開いたまま待ちます。話している言語は自動で判別されます。
  5. 「Download transcript」で本文、「Download timestamped transcript」で時刻付きテキスト、「Download subtitles」で字幕ファイル(subtitles.srt)を保存します。

字幕ファイルは、VLC などの動画プレーヤーで録画と一緒に開けば、字幕付きで講義を見直せます。録画ファイルそのものはブラウザの中に残り、サーバーに送られるのは取り出した音声だけです。

費用の計算例

90分の講義1回は90クレジット($0.09)。半期15回ぶんをすべて文字にしても1,350クレジット($1.35)です。新規登録時の100クレジットは100分ぶんなので、90分の講義なら1回分をまるごと無料で試せます。

一方で、mydubly が読み取るのは音声だけです。スライドや板書に書かれた文字は読み取りませんし、要約も作りません。質問した学生と先生を区別する話者ラベルも付きません。学習管理システムの URL を貼り付けて読み込むことはできず、授業中にリアルタイムで文字を表示する機能もありません。詳しい機能は動画の文字起こし (英語)のページで確認できます。

専門用語・固有名詞を直すコツ

講義の文字起こしでいちばん手間がかかるのは、専門用語の修正です。音声認識は話の流れから言葉を推測しますが、一般の会話にあまり出てこない言葉は、同じ音や似た音の別の言葉に置き換わることがあります。法学の「債権」と「債券」、心理学の「記銘」と「記名」のように、同音異義語が多い分野は特に注意が必要です。

効率よく直すには、講義ごとに用語リストを作っておくのがおすすめです。

  1. シラバス、配布スライド、教科書の索引から、その回に出てくる専門用語と人名を書き出します。
  2. 文字起こしのテキストを開き、検索で用語が正しく出ているかを確認します。
  3. 間違いのパターンが決まっているものは、テキストエディタの置換で一括修正します。
  4. 数式や記号の読み上げ(「エックスの二乗」など)は、自分のノートの書き方に合わせて書き換えます。
用語リストの例(行政法の回)
行政行為/取消訴訟/原告適格/裁量権の逸脱・濫用/比例原則
→ テキストを検索して、似た音の別の語になっていないか確認する

用語リストは回を重ねるごとに育っていくので、試験前には自分専用の用語集としても使えます。技術用語や固有名詞の扱いは専門用語と固有名詞の翻訳 (英語)の記事も参考になります。

文字起こしを復習ノートに変える

講義のテキストは、そのままでは話し言葉の羅列で、ノートとしては長すぎます。読み返す価値のある形にするには、ひと手間かけて構造を作ります。

  • 時刻付きテキストを見ながら、話題が変わるところに見出しを付けます。「00:23 需要曲線の復習」「00:41 価格弾力性」のように時刻を残しておくと、録画のどこを見直せばいいかがすぐわかります。
  • 配布スライドの番号をテキストの横に書き込み、スライドとテキストを対応させます。スライドの文字は文字起こしに入らないので、図や式はスライド側で確認します。
  • 先生が「ここは試験に出します」「大事なのは」と言った部分を検索して印を付けます。
  • 自分で説明できない箇所を質問リストにして、次の授業やオフィスアワーで確認します。

言いよどみや繰り返しをどこまで消すかは、用途次第です。自分の復習用なら、意味がわかる程度に整えれば十分です。講義録画からノートを作る流れは講義動画を学習ノートにする方法 (英語)でも紹介しています。

英語の講義を日本語訳付きで読む

英語で行われる授業や、海外の大学のオンライン講義を受けるときは、英語のまま文字にするだけでなく、日本語に訳したテキストを横に置くと理解が早くなります。

  • 英語の文字起こしがほしいときは、「Select language」で English を選んで実行します。翻訳されずにそのまま出力されます。
  • 日本語訳のテキストと字幕がほしいときは、「Select language」で Japanese を選んで実行します。出力されるテキストと字幕は日本語になります。
  • 英語の原文と日本語訳の両方を手元に置きたい場合は、2回実行します。90分の講義なら90クレジットずつで、合計180クレジット($0.18)です。

英語の音声を日本語の音声にする吹き替えもできますが、料金は1分50クレジットで、90分なら4,500クレジット($4.50)かかります。英語の講義を学習に使うなら、先生の声を聞きながら日本語の字幕で補う方法のほうが、耳を英語に慣らす練習にもなります。手順は英語の動画に日本語字幕を付ける方法で詳しく説明しています。

機械翻訳は専門用語を一般的な意味で訳してしまうことがあります。訳文で意味が通らない箇所は、英語の原文に戻って確認する習慣をつけましょう。第二言語で講義を受けるときの工夫は第二言語で講義を学ぶコツ (英語)にまとめています。

試験前に慌てないための続け方

文字起こしは、学期末にまとめてやろうとすると量に圧倒されます。毎週の習慣にしておくと、負担も費用も分散できます。

  • 授業の当日か翌日に録画を文字にし、その週のうちに見出しと用語の修正まで済ませる。
  • ファイル名を「2026後期_ミクロ経済学_第05回」のように統一し、録画、テキスト、字幕を同じフォルダーにまとめる。
  • 学期が終わって不要になった録画やテキストは、ルールに従って削除する。

長い集中講義や3時間を超える録画を扱う場合は、長時間録音の文字起こしの注意点も確認してください。

よくある質問

講義を録音して文字起こしするのは問題ありませんか?

対面授業の録音や録画は、担当教員の許可を取るのが前提です。大学やシラバスにルールがあればそれに従い、文字起こしは自分の学習の範囲で使ってください。判断に迷うときは、教員や学生支援の窓口に相談するのが確実です。

90分の講義を文字起こしするといくらかかりますか?

文字起こしは1分1クレジットなので、90分の講義は90クレジット($0.09)です。新規登録時の100クレジットで1回分をまかなえ、10クレジットが残ります。2回目以降のぶんは $1 から追加できます。

スライドに書かれた文字も文字起こしされますか?

されません。mydubly が文字にするのは音声だけで、スライドや板書の文字は読み取りません。図や数式は配布スライドで確認し、テキストに番号を書き込んで対応させるのがおすすめです。

専門用語がよく間違っています。どうすればいいですか?

音声認識は一般的でない用語を似た音の言葉に置き換えることがあります。シラバスやスライドから用語リストを作り、テキストエディタの検索と置換でまとめて直すと効率的です。

英語の講義を日本語で読めますか?

できます。「Select language」で Japanese を選ぶと、日本語に訳したテキストと字幕が出力されます。英語の原文も残したい場合は、English を選んでもう1回実行してください。

授業中にリアルタイムで字幕を出せますか?

できません。mydubly は録画や録音のファイルを後から処理するサービスで、リアルタイムの文字起こしには対応していません。授業中の情報保障が必要な場合は、大学の支援部署に相談してください。

学習管理システムの動画のURLを貼れば文字起こしできますか?

できません。URL からの読み込みには対応していないため、保存が認められている録画ファイルを手元に用意する必要があります。保存が認められていない動画は使わないでください。